私たちが持つ文化は、日常の中にこそあり、人から人へ伝えてゆく言葉少ないもの。あえて言葉にするものではないとさえ申せましょう。
しかしながら、次の世代に伝える努力を惜しむべきではないと思い始めたのも、滅ぼすには惜しい日本の文化を少し知ったからかもしれません。これはお茶室から見た小さな暦です。
当館のお料理内容は、おまかせになります。基本は、5品~7品の料理を1品づつお運びいたします。その日に入手した材料を最良に活かしたく、あえて献立を固定せず、お料理内容をお任せいただいておりますことが、当館の特徴です。
重ねて当館を御利用のお客様には献立や趣向が重複せぬよう、仕立て方を変えています。もちろん、お客様のご要望(慶事、仏事の宴など)にはお応えしますので、御予約の際、ご遠慮なくお伝えください。宮崎の郷土料理やお好みの食材にも対応いたします。
お客様にお出ししたお料理の一部を記載いたしました。
お軸、花入れ、香炉、灯りに至るまで日本座敷では、いろんな道具を使いますが、それらは自然の風物、年中行事を題材にとった設えが多く、季節に沿って入れ替えるものも少なくありません。
西洋の油絵であれば、一年中同じ名画を飾ることもありますが、座敷では季節にあったお軸を入れ替えるのが一つの楽しみです。
座敷の主役はお客様で、常々、その他の道具はあまり目立たぬようにしております。生来の浅学故に誤り多いことを恐れますが、ほんの少し、燈りのもとで照らしてやりたいと思います。
決して広くはありませんが、当館のお部屋は、全室庭に面しています。お食事をしながら、自然を楽しめるよう庭を配しています。大自然の中に住んでいれば、あえて求めることもないのでしょうが、街が都市化するほど、庭の自然を愛おしく感じます。